続・政略結婚は純愛のように
「モデルとしても成功して、ブランドも立ち上げて、やっと誰にも文句を言われない地位を手に入れたつもりだった。…そんな時に貴方と再会したの。今の私なら、今度こそ貴方は私を選んでくれるかもしれないって馬鹿な夢をみたわ。でも…でも…貴方は今井家の娘と結婚した。…私、なんだかやりきれない気持ちになったの。なんだ結局は祥子の言う通りだったんじゃないって。名門出身の貴方は名門のお嬢さまを選んだのよ。そしたら…そしたら、何がなんでも貴方を取り返さなきゃって気になったわ。貴方が結婚相手に今井家の娘を選んだのは世間体を考えてのことで本心では地位も美しさも手に入れた私を欲しがるはずだって…。そうじゃないと、今まで血を吐くような思いで私がやってきたことがすべて無駄になるような気がして…!」

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