続・政略結婚は純愛のように
そんな由梨に隆之は眩しそうに目を瞬かせると由梨の両手を引っ張って再びベッドへ引き入れた。
隆之の香りが由梨を包む。
一瞬、優しくも激しかった昨夜のことが蘇り、由梨はまた頬を染めた。
「なんとなく新婚旅行は先延ばしになっていたけど、夏にはまとまった休暇を取って、行こう。…行きたいところを決めておいて。」
耳元に囁かれて夢見たいな気持ちになる。
由梨と隆之は始まりは政略結婚で、その時点で相思相愛というわけではなかったから、新婚旅行という発想はなかった。
多忙な彼が本当にまとまった休暇を取れるかどうかは怪しいが、実現したらどんなに嬉しいだろうと思う。
想像して思わず笑みを漏らすと、すかさず隆之のキスが降ってきた。
「…これからは、好きなだけ好きなところへ連れて行ってやる。」
アーモンド色の瞳が優しく由梨を見下ろす。
「嬉しいです…。今までは遠出することにあまりいい顔をされなかったから…。でも。」
由梨は隆之の頬に手を当てて微笑んだ。
「どこにも行かなくても、…ここが一番幸せな場所です。」
…結局、目的地へと出発するために由梨がベッドを出られたのは、そのあと一時間以上経ってからだった。
そのまま隆之が満足するまで愛されて、長いこと離してはくれなかったから。
隆之の香りが由梨を包む。
一瞬、優しくも激しかった昨夜のことが蘇り、由梨はまた頬を染めた。
「なんとなく新婚旅行は先延ばしになっていたけど、夏にはまとまった休暇を取って、行こう。…行きたいところを決めておいて。」
耳元に囁かれて夢見たいな気持ちになる。
由梨と隆之は始まりは政略結婚で、その時点で相思相愛というわけではなかったから、新婚旅行という発想はなかった。
多忙な彼が本当にまとまった休暇を取れるかどうかは怪しいが、実現したらどんなに嬉しいだろうと思う。
想像して思わず笑みを漏らすと、すかさず隆之のキスが降ってきた。
「…これからは、好きなだけ好きなところへ連れて行ってやる。」
アーモンド色の瞳が優しく由梨を見下ろす。
「嬉しいです…。今までは遠出することにあまりいい顔をされなかったから…。でも。」
由梨は隆之の頬に手を当てて微笑んだ。
「どこにも行かなくても、…ここが一番幸せな場所です。」
…結局、目的地へと出発するために由梨がベッドを出られたのは、そのあと一時間以上経ってからだった。
そのまま隆之が満足するまで愛されて、長いこと離してはくれなかったから。