続・政略結婚は純愛のように
企画課
隆之が言った通り、企画課はとても忙しい部署だった。
課長の蜂須賀を頂点として一課、二課と分かれていてそれぞれが多数の企画を抱えている。
由梨が配属されたのは二課だった。
二課は主に食品の企画を担当していて、今はもっぱら春の物産品に向けて出店する商品の選別中だ。
予想していたことだけれど異動1週間前に由梨の辞令が発表されたときは、社内はちょっとした騒動になった。
その時はまだ引き継ぎをしながら秘書室にいた由梨はそれを肌で感じることはなかったけれど、奈々が熱心に下階で情報を仕入れてきてくれてそれを知った。
「由梨先輩が企画かぁ、あそこは比較的男性が多いから…社長ファンの女子社員も心配だけど、私はむしろ男性社員の方が心配なんですよね…。流石に社長の奥さんになった今は大丈夫だとは思うけど…それでも心配だなぁ。」
という奈々の見当違いの心配と、
「他の社員がどう思うかなんてあまり気にする必要はないわ。自分のやるべきことをやりなさい。」
という長坂の激励を背に1週間後、由梨は企画課へ出勤した。
課長の蜂須賀を頂点として一課、二課と分かれていてそれぞれが多数の企画を抱えている。
由梨が配属されたのは二課だった。
二課は主に食品の企画を担当していて、今はもっぱら春の物産品に向けて出店する商品の選別中だ。
予想していたことだけれど異動1週間前に由梨の辞令が発表されたときは、社内はちょっとした騒動になった。
その時はまだ引き継ぎをしながら秘書室にいた由梨はそれを肌で感じることはなかったけれど、奈々が熱心に下階で情報を仕入れてきてくれてそれを知った。
「由梨先輩が企画かぁ、あそこは比較的男性が多いから…社長ファンの女子社員も心配だけど、私はむしろ男性社員の方が心配なんですよね…。流石に社長の奥さんになった今は大丈夫だとは思うけど…それでも心配だなぁ。」
という奈々の見当違いの心配と、
「他の社員がどう思うかなんてあまり気にする必要はないわ。自分のやるべきことをやりなさい。」
という長坂の激励を背に1週間後、由梨は企画課へ出勤した。