【夫婦恋愛】友泉(ゆうみ)とたっくん2
かあさんは、ぼくだけのアイドル
「たっくん…週刊誌の水着のグラビアを見て、満足していたの…」
アタシ・友泉(ゆうみ・53歳)がベッドルームのクローゼットの整理をしていた時であった。
クローゼットの中に、たっくんが読んでいた写真週刊誌が入っているのを見つけたので、何気なくページを開いて読んでみた…
アタシは、ビキニの水着姿の女優さんのグラビアをみたあと、大きくため息をついていた…
アタシがあと20年若かったら…
たっくんの理想にかなうビキニ美人の女性になっていたと思う…
たっくん…
アタシ…
たっくんのことが大好きなのに…
この最近…
抱いてくれないの…
さみしいわ…
アタシとたっくん(30歳・年下のダンナ)は、結婚をしてから1年後にたっくんが転職をしたことを機に今治を出て松山に引っ越しをしました。
今の住まいは、いよてつ余戸(ようご)駅から歩いて5分のところにある2階建ての借家です。
たっくんの今の仕事は、南堀端のJAのリジェール(結婚式場)で朝から夕方までデスクワークの仕事をしています。
アタシは、借家から歩いて7分の所にありますZY(スーパーフジのディスカウントストアー)の中にあるパン屋さんでパート勤務をしています。
アタシとたっくんは、仕事の関係でお休みの日が違うので、ふたりきりでデートをする時間が少ないので、たっくんは心のどこかでさみしさを感じていたと思う…
だから、写真週刊誌の水着のグラビアなどで満足していたのではないのかなぁ…
たっくん…
たっくん、アタシがパートで忙しいので…
心のどこかでさびしさを抱えているのかもしれないわ…
たっくん、ごめんね…
「ただいま。」
夕方5時40分頃に、スーツ姿のたっくんが仕事を終えて家に帰ってきました。
たっくんはいつものように家に帰ってきた時は、疲れた表情をしていた…
アタシは、いつものように着ている白のブラウスボタンを外して、ブラウスを脱いだ…
ブラウスの下は、ユニクロで買いました白と黒のポーターのキャミソールを着ている…
ブラウスを脱いだアタシは、両手を広げてやさしい声でたっくんを呼んだ…
「たっくん…たっくんおいで…」
アタシはたっくんがアタシの乳房(むね)に飛び込んできた時、両手でギュッとたっくんを抱きしめていた…
「かあさん…かあさん…」
たっくんは、アタシの乳房(むね)で声をあげてワーワー泣いていた…
「たっくん…さみしかったのね…よしよし…」
たっくんは、アタシの乳房(むね)で泣いた後そのままスヤスヤと眠っていた…
アタシの乳房(むね)で小さな子供のようにスヤスヤと眠っているたっくんを見たアタシは、切ない気持ちにおそわれていた…
たっくん…
アタシの乳房(むね)で眠っているたっくん…
かわいい…
8月の第2木曜日のことであった…
アタシとたっくんは、いつものようにふたりきりで朝ごはんを食べていた。
テーブルの上には、コッペパンとグリーンサラダとベーコンエッグとミルクが置かれている。
たっくんはサラダに入っているラディッシュを食べてひと間隔を空けてから、アタシにこう言いました。
「かあさん。」
「なあに?」
「あのね…今度のぼくの休み時…空いているかな…」
「えーっ、たっくん、どうしたのよ急にぃ…」
「あのね…かあさん…7月にエミフル(フジグラン)がリニューアルオープンしたので…いつか…お休みが取れたら…かあさんとデートをしたいなって思っているのだけど…どうかな?」
アタシはたっくんの問いかけに対して『そうねぇ…』と言うてから、たっくんに返事をした。
「ごめんねたっくん…せっかくたっくんがデートに誘ってくれたのに…たっくんがお休みの日は、パートに行く日になっているのよ…ごめんね。」
たっくんは、さみしそうな表情で「残念だな。」と言うた…
その後、たっくんはスーツのジャケットと黒の手提げかばんを持って『会社に行ってくる。』と言うて、家を出ていった…
アタシは、さみしそうな表情で家を出たたっくんの後ろ姿を見て『かわいそうなことをしてしまった…』ともうしわけない気持ちでいっぱいになっていた…
アタシ…
たっくんのことが好きなのに…
また、たっくんを傷つけてしまったわ…
ごめんね…
たっくん、ごめんね…
アタシはこの日、パートがお休みだったので少し遠出をして、双海の海浜公園まで行きました。
アタシは、いよてつ電車とJR予讃線の海回りルートの列車を乗り継いで伊予上灘駅まで行った…
列車を降りたあと、駅から歩いて海浜公園まで行きました。
この日は朝から雲ひとつもない青空で、木々にはミンミンゼミとアブラゼミとツクツクボウシの鳴き声が交錯して聞こえていた…
アタシは、白の大きめのぼうしを頭にかぶって、上はベージュのキャミソールを着てキャミソールの上から白の網目のサマーニットをはおって、下はクリーム色のマキシ丈スカートを着て、サンダルをはいて、白のトートバッグを持って、白の日傘をさして浜辺にやってきた…
海浜公園のビーチは、お盆休みを利用して海水浴に来ている家族連れやカップルさんや女のコ同士のグループたちでにぎわっていた…
色とりどりのビキニの水着を着て、浜辺で元気にはしゃいでいる女のコたちを見たアタシは、どうすればたっくんの理想にかなうビキニ美人になれるのかなと思いながら大きくため息をついていた…
そんな時でありました。
アタシは、高校の時に仲良しの佳子と会いました。
佳子は、松山市内でモデル事務所とアロマエステを経営しています。
この日は、佳子の事務所に在籍をしているモデルさんのビキニの水着のグラビア撮影が行われていました。
「やだ、友泉(ゆうみ)じゃない。」
「佳子、久しぶりね。グラビア撮影で来ていたの。」
「そうよ。」
アタシと佳子が会った時は昼休みに入っていました。
アタシと佳子は海の家で焼きそばとフライドポテトを買って、木陰に座りましてランチを摂りながらこんな話をしていました。
「今日のグラビア撮影はね…再来週に発売される全国週刊誌のオーバー40のビキニのグラビアの撮影なの…モデルさんは56歳でお孫さんが4人いるおばあちゃんだけどね、プロポーションは30代の美体型なのよ…すごいでしょ…」
佳子の言葉に対して、アタシはため息をついてからこう言うた。
「いいわね…アタシも、モデルさんのようなビキニ美人になりたいわ。」
「友泉、どうしたのよ急にため息をついて…」
「たっくんね…この最近写真週刊誌のビキニのグラビアばかりを見ているから…たっくん…アタシのことを女として見ているのか…そう想うだけでも悲しくなるの…アタシは…どうすればたっくんの理想の女になれるのかな…」
アタシの言葉に対して、佳子はこう答えた。
「そうね…友泉は50を過ぎての初婚で、お見合いを始めてから1分でダンナさんを気に入って次の日に入籍をしてから、あまり恋らしい恋をしていないことと、ダンナさんとの年齢差が離れすぎているので少なからず世代の違いもあるけれど…友泉は、たっくんが望んでいるビキニ美人になりたいのね…それならば、今日からでも始めてみたらどうかな?」
「えっ?今から…」
「家の中で、水着姿になるのよ…最初のうちは恥ずかしいと思うけど、少しずつなじんで来ればたっくんの理想の水着美人になれると思うわよ…サプリメントやいろんな方法を使うのもいいけれど、できるところから始めてみればいいのじゃない。」
アタシは、佳子から聞いたアドバイスを早速帰ったら実践して見ようかと思っていた。
アタシは、家に帰った後にアタシが使っているクローゼットを開けて水着を探してみた。
あったわ…
水着は、ビキニではなくネイビーのボディシェイパータイプの水着だった。
どうしよう…
たっくんに、何て言えばいいのかしら…
水着は、ボディシェイパータイプの水着しかなかったなんて言えないわよ…
佳子はアタシに『水着があれば今からでも始められるから…』と言う言葉を思い出したので、今さらながらゼータク言っている場合ではないわ…
アタシは、たっくんが帰ってくる前に水着に着替えていた…
「ただいま。」
夕方5時50分頃に、たっくんが家に帰ってきた。
「たっくんお帰り。」
アタシは、白のブラウスとクリーム色のマキシ丈のスカート姿でたっくんを出迎えた…
「かあさん。」
「たっくん…目を閉じて…」
アタシは、たっくんが目を閉じたのを見て白のブラウスとマキシ丈のスカートを脱ぎ始めた。
「目を開けて。」
たっくんは、ゆっくりと目を開けたあと、水着姿のアタシを見つめていた…
「たっくん…水着姿のかあさんを…たくさんみて…」
アタシは、たっくんの前で写真週刊誌のグラビアのようなポーズをして、ユウワクしている…
3分後…
「かあさん…ぼく…」
アタシの水着姿をみていたたっくんは見まして『かあさんの水着姿…素敵だよ。かわいいね。』と言うて、アタシをお姫さま抱っこで抱き抱えてそのあとは…
…のはずが…
「やっぱり…ビキニの方がいい…」
そんな…
アタシ、たっくんのためにグラビアのポーズをたくさんしたのに…
ビキニの水着の方がいいの…
アタシは、水着があればいいと思って水着姿になって、週刊誌のグラビアのポーズをしてたっくんをユウワクしていたけど、空振りに終わってしまったのでひどく落ち込んでいた…
あ~あ…
たっくんにきらわれちゃったわ…
どうすればいいのよぉ…
そして、8月の第3火曜日のことでありました。
佳子が経営しているモデル事務所に在籍をしているモデルさんのビキニのグラビアが掲載されている全国週刊誌が発売されました‥
たっくんが働いているリジェールの女性スタッフさんの間で、美魔女さんの水着グラビアの話題が盛り上がっていた‥。
女性スタッフさんたちは、週刊誌に掲載されているビキニのグラビアを見て『素敵ね。』『56歳で4人のお孫さんがいるおばあちゃんだけど、プロポーションは若々しくて素敵ね。』『うちのお母さんと同い年だけど、ゼンゼン違うわね。』と言う言葉が交わされていた…
たっくんにも週刊誌が回ってきたけど、たっくんはグラビアを見た後に大きくため息をついていた…
アタシはその頃、いつものようにZYの中にありますパン屋さんでサンドイッチを作る仕事をしていた…
たっくんはこの最近家に帰宅した後にアタシの乳房(むね)に抱かれてワーワーと泣いて甘えなくなっていたので、アタシはむなしい気持ちを感じていた…
アタシが水着姿になって、たっくんの前でグラビアのポーズをしていても、たっくんはうつむきかげんな表情になっていた…
やっぱりビキニの水着じゃないとダメなのかな…
そのまた上に、ベッドでふたりきりでいるとき、いつもだったらたっくんはアタシをギュッと抱きしめて朝までアタシを抱いたまま眠っていたのに、この最近は『明日早いから、もう寝る。』と言うてすぐに寝てしまう…
アタシは、そんなたっくんの寝顔を見てこう思っていた…
どうして…
どうしてたっくんは、アタシのことを抱いてくれないの…
キスだけでもいいから…
アタシのことを抱いてほしい…
友泉…
心細いわ…
アタシはこの時、たっくんと初めて出会った日のことを思い出していた…
アタシとたっくんは、今治国際ホテルのエントランスのロビーで出会ってお見合いをした…
1分でお見合いの返事をして、3分でたっくんのことを好きになって、次の日に入籍をした…
アタシは、たっくんと出会う52歳までは結婚をしたいと思わなかった…
結婚をしたいと思うようになったのは、51歳の時…
両親が亡くなったあとのことが不安になっていたので、結婚を考え始めた…
たっくんと出会うまでは、お見合いを断られる回数ばかりが続いていた…
たっくんと出会って、3分で好きになって、翌日に入籍をした日からアタシの人生は変わった…
アタシは、たっくんと出会うまでの間恋をしたことなんてなかった…
52歳で初恋~ファーストキス…
たっくんと入籍をしてから、恋の喜びやドキドキキュンキュンを感じるようになった…
ファーストキスは、たっくんと入籍をしてから7日後の夜にワールドプラザ(ショッピングモール)にデートに行った時…
カップルさんに人気のイルミネーションツリーの下で、たっくんと抱き合ってキスをした…
たっくんも、アタシと出会って入籍をするまでの間、本気の恋をしたことが全くなかった…
だから、ふたりはドキドキしていた…
そんな不安を抱えている中で、アタシとたっくんはキスをした…
キスのあと、たっくんはアタシに『かあさん…好きだよ…ぼくだけのかあさん…』とやさしく言うた…
アタシはうれしくて、涙をポロポロとこぼしまして泣いていた。
あれから1年…
この最近、たっくんがアタシのことを見てくれないので、アタシの気持ちは少しいじけていた…
8月の第4日曜日のことであった。
アタシとたっくんは、ふたりともお休みができたので、久しぶりにデートに行きました。
アタシとたっくんは、伊予市の五色姫海浜公園のビーチへデートに行きました。
アタシは、頭には大きめのぼうしをかぶって、上はマゼンタのタンクトップを着て、タンクトップの上から白のブラウスをはおって、下はボブソンのデニムパンツをはいて、流行りのサンダルをはいて、白のトートバッグを持って、たっくんとデートをしていた。
ふたりで手をつないでビーチを歩いていた時だった…
この時、毎年恒例の四国のビーチギャルのフォトムックの制作のために海水浴に来ていたビキニの水着の女のコたちの撮影が行われていた…
この時、佳子のモデル事務所に在籍をしているモデルさんでアロマエステ店の店員さんの23歳の女性のビキニの写真の撮影があったので、たっくんが撮影現場に行こうとしていた…
アタシは『たっくん!!ダメ!!』と怒鳴りつけてしまったあと、たっくんの右手をぐいと引っ張って、撮影現場から強引に離した…
その後、ビーチバレーのコート付近まで連れて行った…
ビーチバレーのコートの付近の広場にて…
アタシとたっくんは、つまらないことでけんかをしてしまった…
「たっくん!!どうしてかあさん以外の水着姿をみようとしていたのよ!?かあさんだけにしてと言ったのに、どうして他の女の人の水着姿をみようとしていたのよ!!答えて!!たっくん!!かあさんの顔を見て!!」
アタシはたっくんに対してますますヤッキになっていた…
たっくんは、ますますすねた表情になっていたので、きつい言葉をぶつけてしまった…
「たっくん!!どうしてすねた顔をしているのよ!?たっくん!!」
たっくんは、すねた表情でアタシにこう言った。
「何だよ!!何だよ!!そんな言い方をしなくてもいいじゃないか!!」
「たっくん!!」
「かあさんこそ!!ぼくがデートに誘うたびに、いつもいつも『ごめんね。』とか『行けない。』とか…いつもいつも断ってばかりじゃないか!!ぼくのことがイヤなんだね!!ぼくは…かあさんのことが好きなのに…あんまりだよ!!」
たっくんは、アタシにこう言った後にアタシの前から走り去ってしまった…
たっくんに置き去りにされてしまったアタシは、悲しくなってくすんくすんと泣きじゃくっていた…
きらわれちゃった…
アタシ…
たっくんにきらわれちゃった…
どうしよう…
たっくんにきついことを言ってしまったから…
恋が壊れてしまったのかも…
アタシがくすんくすんと泣いている時に、佳子がアタシのところにやって来た…
くすんくすんと泣いているアタシは、佳子にわけをすべて話した…
佳子は、泣いているアタシにこう言っていた…
「友泉、友泉の気持ちもよくわかるけど…友泉がたっくんに言った言葉でたっくんはものすごく傷ついているわよ…どうしてたっくんにひどいことを言うたのよ?」
「どうしてって…分からない…」
アタシは、どう答えていいのか分からなかったので、頭が大パニックになっていた…
佳子は、こわい表情でアタシに言うた…
「友泉!!たっくんと初めて出会った日のことをよく思い出してよ!!あんた、お見合いの日に1分でお見合いの返事をして次の日にたっくんと入籍をした…それから1年余りになると言うのに…友泉はいまこく(今治国際ホテル)でたっくんと初めて出会った日のことをすっかり忘れているわ!!」
「そんなことはないわよぉ…」
「いいわけを言ってごまかしてもダメよ!!友泉!!たっくんは今ごろひとりぼっちでしょんぼりとしているわよ!!今からでも遅くはないからたっくんを探しに行きなさい!!」
佳子から言われたアタシは、大急ぎでたっくんを探しに行きました。
五色姫海浜公園を出たあと、アタシは一度余戸の家へ帰ることにした…
アタシとたっくんが暮らしている借家に帰ってみたけど、たっくんは帰宅をしていなかった…
アタシは、たっくんが立ち寄る場所に行きましてたっくんを探していた…
しかし、たっくんを見つけることができなかった…
夕方5時頃のことであった…
アタシは、ひとりぼっちでエミフルマサキまで来ていた…
リニューアルオープンをしたばかりのエミフルマサキのショッピングモールをひとりぼっちで歩いているアタシは、何を思っていたのだろうか…
やがて、ショッピングモール内にありますランジェリーショップの前にやって来た…
ランジェリーショップには、夏コレから秋冬コレの新作のランジェリーがならんでいた…
流行りの婦人水着が並べられていたコーナーは、8月末になくなっていた…
たっくん…
ごめんね…
たっくんが望んでいるビキニ美人になれずに…
ごめんね…
そんな時であった…
「かあさん…かあさん…」
アタシのそばでアタシを呼ぶ声がしたので振り返ってみた…
この時、たっくんがさみしい表情でアタシの前にたっていた…
アタシは、さみしい表情をしているたっくんにあやまっていた…
「たっくん…たっくんごめんなさい…たっくんが望んでいたビキニ美人になれなくて…ごめんなさい…ねえ…たっくん…かあさんのこと…きらいになってしまったの?ねえ…たっくん…」
もうだめ…
アタシは…
たっくんにきらわれてしまった…
アタシは、たっくんにきらわれたと思って泣きそうになっていた…
たっくんは、やさしい声でアタシに言うた。
「ビキニは…また来年の夏に着ればいいよ…ぼくが望んでいるビキニ美人になれなくても…ぼくは…かあさんのことが大好きだよ…」
「たっくん…」
たっくんは、アタシに今の想いを打ち明けていた…
「かあさん…ぼくは…かあさんのことが大好きだからビキニを着てほしかった…今年の夏がダメでも、また来年の夏に着ればいいし、来年がダメでも再来年の夏に着ればいいのだよ…ビキニが着れなくても…ぼくは…かあさんのことが大好きだよ…」
ああ…
どうしてなのかしら…
泣いてもいないのに…
涙がポロポロとこぼれているわ…
たっくんの想いを聞いてうれしくなっていたアタシは、涙をポロポロとこぼして泣いていた…
たっくんは、両手を広げてアタシをギュッと抱きしめていた…
たっくん…
どうしよう…
そんなに抱きしめられると…
アタシ…
バーストしてしまいそう…
アタシ…
乳房(むね)の奥が苦しくて苦しくて…
もう…
おさえきれない…
その日の夜、アタシとたっくんは家のベッドルームにいた…
短パン一枚の姿のたっくんは、白のブラウス一枚の姿のアタシを抱いて、キスをしていた…
「友泉…」
(ドクンドクンドクンドクン…)
たっくんがアタシにキスをしている時、アタシの乳房(むね)の奥の鼓動が少しずつ加速をしていた…
たっくんは、アタシにキスをしながら右手でアタシが着ている白のブラウスのボタンをゆっくりと外して、そっとブラウスを脱がした…
たっくんは何度も何度も繰り返してキスをしていたので、アタシの表情は少しずつとろけていた…
アタシの表情がトロトロとしてきた時、たっくんはブラジャーとショーツを取って、全裸にした…
アタシが全裸になった時、たっくんはアタシを力任せに押さえつけてアタシを抱いていた…
たっくんは『友泉…友泉…』とアタシの名前を何度も何度も繰り返して呼びながらアタシを抱いていた…
アタシは、終始受け身になって、激しい声をあげてよがり狂っていた…
たっくん…
たっくん…
あっ…
たっくん、完全に受け身になっているアタシの身体をグチョグチョに汚しまくっていた…
アタシ・友泉(ゆうみ・53歳)がベッドルームのクローゼットの整理をしていた時であった。
クローゼットの中に、たっくんが読んでいた写真週刊誌が入っているのを見つけたので、何気なくページを開いて読んでみた…
アタシは、ビキニの水着姿の女優さんのグラビアをみたあと、大きくため息をついていた…
アタシがあと20年若かったら…
たっくんの理想にかなうビキニ美人の女性になっていたと思う…
たっくん…
アタシ…
たっくんのことが大好きなのに…
この最近…
抱いてくれないの…
さみしいわ…
アタシとたっくん(30歳・年下のダンナ)は、結婚をしてから1年後にたっくんが転職をしたことを機に今治を出て松山に引っ越しをしました。
今の住まいは、いよてつ余戸(ようご)駅から歩いて5分のところにある2階建ての借家です。
たっくんの今の仕事は、南堀端のJAのリジェール(結婚式場)で朝から夕方までデスクワークの仕事をしています。
アタシは、借家から歩いて7分の所にありますZY(スーパーフジのディスカウントストアー)の中にあるパン屋さんでパート勤務をしています。
アタシとたっくんは、仕事の関係でお休みの日が違うので、ふたりきりでデートをする時間が少ないので、たっくんは心のどこかでさみしさを感じていたと思う…
だから、写真週刊誌の水着のグラビアなどで満足していたのではないのかなぁ…
たっくん…
たっくん、アタシがパートで忙しいので…
心のどこかでさびしさを抱えているのかもしれないわ…
たっくん、ごめんね…
「ただいま。」
夕方5時40分頃に、スーツ姿のたっくんが仕事を終えて家に帰ってきました。
たっくんはいつものように家に帰ってきた時は、疲れた表情をしていた…
アタシは、いつものように着ている白のブラウスボタンを外して、ブラウスを脱いだ…
ブラウスの下は、ユニクロで買いました白と黒のポーターのキャミソールを着ている…
ブラウスを脱いだアタシは、両手を広げてやさしい声でたっくんを呼んだ…
「たっくん…たっくんおいで…」
アタシはたっくんがアタシの乳房(むね)に飛び込んできた時、両手でギュッとたっくんを抱きしめていた…
「かあさん…かあさん…」
たっくんは、アタシの乳房(むね)で声をあげてワーワー泣いていた…
「たっくん…さみしかったのね…よしよし…」
たっくんは、アタシの乳房(むね)で泣いた後そのままスヤスヤと眠っていた…
アタシの乳房(むね)で小さな子供のようにスヤスヤと眠っているたっくんを見たアタシは、切ない気持ちにおそわれていた…
たっくん…
アタシの乳房(むね)で眠っているたっくん…
かわいい…
8月の第2木曜日のことであった…
アタシとたっくんは、いつものようにふたりきりで朝ごはんを食べていた。
テーブルの上には、コッペパンとグリーンサラダとベーコンエッグとミルクが置かれている。
たっくんはサラダに入っているラディッシュを食べてひと間隔を空けてから、アタシにこう言いました。
「かあさん。」
「なあに?」
「あのね…今度のぼくの休み時…空いているかな…」
「えーっ、たっくん、どうしたのよ急にぃ…」
「あのね…かあさん…7月にエミフル(フジグラン)がリニューアルオープンしたので…いつか…お休みが取れたら…かあさんとデートをしたいなって思っているのだけど…どうかな?」
アタシはたっくんの問いかけに対して『そうねぇ…』と言うてから、たっくんに返事をした。
「ごめんねたっくん…せっかくたっくんがデートに誘ってくれたのに…たっくんがお休みの日は、パートに行く日になっているのよ…ごめんね。」
たっくんは、さみしそうな表情で「残念だな。」と言うた…
その後、たっくんはスーツのジャケットと黒の手提げかばんを持って『会社に行ってくる。』と言うて、家を出ていった…
アタシは、さみしそうな表情で家を出たたっくんの後ろ姿を見て『かわいそうなことをしてしまった…』ともうしわけない気持ちでいっぱいになっていた…
アタシ…
たっくんのことが好きなのに…
また、たっくんを傷つけてしまったわ…
ごめんね…
たっくん、ごめんね…
アタシはこの日、パートがお休みだったので少し遠出をして、双海の海浜公園まで行きました。
アタシは、いよてつ電車とJR予讃線の海回りルートの列車を乗り継いで伊予上灘駅まで行った…
列車を降りたあと、駅から歩いて海浜公園まで行きました。
この日は朝から雲ひとつもない青空で、木々にはミンミンゼミとアブラゼミとツクツクボウシの鳴き声が交錯して聞こえていた…
アタシは、白の大きめのぼうしを頭にかぶって、上はベージュのキャミソールを着てキャミソールの上から白の網目のサマーニットをはおって、下はクリーム色のマキシ丈スカートを着て、サンダルをはいて、白のトートバッグを持って、白の日傘をさして浜辺にやってきた…
海浜公園のビーチは、お盆休みを利用して海水浴に来ている家族連れやカップルさんや女のコ同士のグループたちでにぎわっていた…
色とりどりのビキニの水着を着て、浜辺で元気にはしゃいでいる女のコたちを見たアタシは、どうすればたっくんの理想にかなうビキニ美人になれるのかなと思いながら大きくため息をついていた…
そんな時でありました。
アタシは、高校の時に仲良しの佳子と会いました。
佳子は、松山市内でモデル事務所とアロマエステを経営しています。
この日は、佳子の事務所に在籍をしているモデルさんのビキニの水着のグラビア撮影が行われていました。
「やだ、友泉(ゆうみ)じゃない。」
「佳子、久しぶりね。グラビア撮影で来ていたの。」
「そうよ。」
アタシと佳子が会った時は昼休みに入っていました。
アタシと佳子は海の家で焼きそばとフライドポテトを買って、木陰に座りましてランチを摂りながらこんな話をしていました。
「今日のグラビア撮影はね…再来週に発売される全国週刊誌のオーバー40のビキニのグラビアの撮影なの…モデルさんは56歳でお孫さんが4人いるおばあちゃんだけどね、プロポーションは30代の美体型なのよ…すごいでしょ…」
佳子の言葉に対して、アタシはため息をついてからこう言うた。
「いいわね…アタシも、モデルさんのようなビキニ美人になりたいわ。」
「友泉、どうしたのよ急にため息をついて…」
「たっくんね…この最近写真週刊誌のビキニのグラビアばかりを見ているから…たっくん…アタシのことを女として見ているのか…そう想うだけでも悲しくなるの…アタシは…どうすればたっくんの理想の女になれるのかな…」
アタシの言葉に対して、佳子はこう答えた。
「そうね…友泉は50を過ぎての初婚で、お見合いを始めてから1分でダンナさんを気に入って次の日に入籍をしてから、あまり恋らしい恋をしていないことと、ダンナさんとの年齢差が離れすぎているので少なからず世代の違いもあるけれど…友泉は、たっくんが望んでいるビキニ美人になりたいのね…それならば、今日からでも始めてみたらどうかな?」
「えっ?今から…」
「家の中で、水着姿になるのよ…最初のうちは恥ずかしいと思うけど、少しずつなじんで来ればたっくんの理想の水着美人になれると思うわよ…サプリメントやいろんな方法を使うのもいいけれど、できるところから始めてみればいいのじゃない。」
アタシは、佳子から聞いたアドバイスを早速帰ったら実践して見ようかと思っていた。
アタシは、家に帰った後にアタシが使っているクローゼットを開けて水着を探してみた。
あったわ…
水着は、ビキニではなくネイビーのボディシェイパータイプの水着だった。
どうしよう…
たっくんに、何て言えばいいのかしら…
水着は、ボディシェイパータイプの水着しかなかったなんて言えないわよ…
佳子はアタシに『水着があれば今からでも始められるから…』と言う言葉を思い出したので、今さらながらゼータク言っている場合ではないわ…
アタシは、たっくんが帰ってくる前に水着に着替えていた…
「ただいま。」
夕方5時50分頃に、たっくんが家に帰ってきた。
「たっくんお帰り。」
アタシは、白のブラウスとクリーム色のマキシ丈のスカート姿でたっくんを出迎えた…
「かあさん。」
「たっくん…目を閉じて…」
アタシは、たっくんが目を閉じたのを見て白のブラウスとマキシ丈のスカートを脱ぎ始めた。
「目を開けて。」
たっくんは、ゆっくりと目を開けたあと、水着姿のアタシを見つめていた…
「たっくん…水着姿のかあさんを…たくさんみて…」
アタシは、たっくんの前で写真週刊誌のグラビアのようなポーズをして、ユウワクしている…
3分後…
「かあさん…ぼく…」
アタシの水着姿をみていたたっくんは見まして『かあさんの水着姿…素敵だよ。かわいいね。』と言うて、アタシをお姫さま抱っこで抱き抱えてそのあとは…
…のはずが…
「やっぱり…ビキニの方がいい…」
そんな…
アタシ、たっくんのためにグラビアのポーズをたくさんしたのに…
ビキニの水着の方がいいの…
アタシは、水着があればいいと思って水着姿になって、週刊誌のグラビアのポーズをしてたっくんをユウワクしていたけど、空振りに終わってしまったのでひどく落ち込んでいた…
あ~あ…
たっくんにきらわれちゃったわ…
どうすればいいのよぉ…
そして、8月の第3火曜日のことでありました。
佳子が経営しているモデル事務所に在籍をしているモデルさんのビキニのグラビアが掲載されている全国週刊誌が発売されました‥
たっくんが働いているリジェールの女性スタッフさんの間で、美魔女さんの水着グラビアの話題が盛り上がっていた‥。
女性スタッフさんたちは、週刊誌に掲載されているビキニのグラビアを見て『素敵ね。』『56歳で4人のお孫さんがいるおばあちゃんだけど、プロポーションは若々しくて素敵ね。』『うちのお母さんと同い年だけど、ゼンゼン違うわね。』と言う言葉が交わされていた…
たっくんにも週刊誌が回ってきたけど、たっくんはグラビアを見た後に大きくため息をついていた…
アタシはその頃、いつものようにZYの中にありますパン屋さんでサンドイッチを作る仕事をしていた…
たっくんはこの最近家に帰宅した後にアタシの乳房(むね)に抱かれてワーワーと泣いて甘えなくなっていたので、アタシはむなしい気持ちを感じていた…
アタシが水着姿になって、たっくんの前でグラビアのポーズをしていても、たっくんはうつむきかげんな表情になっていた…
やっぱりビキニの水着じゃないとダメなのかな…
そのまた上に、ベッドでふたりきりでいるとき、いつもだったらたっくんはアタシをギュッと抱きしめて朝までアタシを抱いたまま眠っていたのに、この最近は『明日早いから、もう寝る。』と言うてすぐに寝てしまう…
アタシは、そんなたっくんの寝顔を見てこう思っていた…
どうして…
どうしてたっくんは、アタシのことを抱いてくれないの…
キスだけでもいいから…
アタシのことを抱いてほしい…
友泉…
心細いわ…
アタシはこの時、たっくんと初めて出会った日のことを思い出していた…
アタシとたっくんは、今治国際ホテルのエントランスのロビーで出会ってお見合いをした…
1分でお見合いの返事をして、3分でたっくんのことを好きになって、次の日に入籍をした…
アタシは、たっくんと出会う52歳までは結婚をしたいと思わなかった…
結婚をしたいと思うようになったのは、51歳の時…
両親が亡くなったあとのことが不安になっていたので、結婚を考え始めた…
たっくんと出会うまでは、お見合いを断られる回数ばかりが続いていた…
たっくんと出会って、3分で好きになって、翌日に入籍をした日からアタシの人生は変わった…
アタシは、たっくんと出会うまでの間恋をしたことなんてなかった…
52歳で初恋~ファーストキス…
たっくんと入籍をしてから、恋の喜びやドキドキキュンキュンを感じるようになった…
ファーストキスは、たっくんと入籍をしてから7日後の夜にワールドプラザ(ショッピングモール)にデートに行った時…
カップルさんに人気のイルミネーションツリーの下で、たっくんと抱き合ってキスをした…
たっくんも、アタシと出会って入籍をするまでの間、本気の恋をしたことが全くなかった…
だから、ふたりはドキドキしていた…
そんな不安を抱えている中で、アタシとたっくんはキスをした…
キスのあと、たっくんはアタシに『かあさん…好きだよ…ぼくだけのかあさん…』とやさしく言うた…
アタシはうれしくて、涙をポロポロとこぼしまして泣いていた。
あれから1年…
この最近、たっくんがアタシのことを見てくれないので、アタシの気持ちは少しいじけていた…
8月の第4日曜日のことであった。
アタシとたっくんは、ふたりともお休みができたので、久しぶりにデートに行きました。
アタシとたっくんは、伊予市の五色姫海浜公園のビーチへデートに行きました。
アタシは、頭には大きめのぼうしをかぶって、上はマゼンタのタンクトップを着て、タンクトップの上から白のブラウスをはおって、下はボブソンのデニムパンツをはいて、流行りのサンダルをはいて、白のトートバッグを持って、たっくんとデートをしていた。
ふたりで手をつないでビーチを歩いていた時だった…
この時、毎年恒例の四国のビーチギャルのフォトムックの制作のために海水浴に来ていたビキニの水着の女のコたちの撮影が行われていた…
この時、佳子のモデル事務所に在籍をしているモデルさんでアロマエステ店の店員さんの23歳の女性のビキニの写真の撮影があったので、たっくんが撮影現場に行こうとしていた…
アタシは『たっくん!!ダメ!!』と怒鳴りつけてしまったあと、たっくんの右手をぐいと引っ張って、撮影現場から強引に離した…
その後、ビーチバレーのコート付近まで連れて行った…
ビーチバレーのコートの付近の広場にて…
アタシとたっくんは、つまらないことでけんかをしてしまった…
「たっくん!!どうしてかあさん以外の水着姿をみようとしていたのよ!?かあさんだけにしてと言ったのに、どうして他の女の人の水着姿をみようとしていたのよ!!答えて!!たっくん!!かあさんの顔を見て!!」
アタシはたっくんに対してますますヤッキになっていた…
たっくんは、ますますすねた表情になっていたので、きつい言葉をぶつけてしまった…
「たっくん!!どうしてすねた顔をしているのよ!?たっくん!!」
たっくんは、すねた表情でアタシにこう言った。
「何だよ!!何だよ!!そんな言い方をしなくてもいいじゃないか!!」
「たっくん!!」
「かあさんこそ!!ぼくがデートに誘うたびに、いつもいつも『ごめんね。』とか『行けない。』とか…いつもいつも断ってばかりじゃないか!!ぼくのことがイヤなんだね!!ぼくは…かあさんのことが好きなのに…あんまりだよ!!」
たっくんは、アタシにこう言った後にアタシの前から走り去ってしまった…
たっくんに置き去りにされてしまったアタシは、悲しくなってくすんくすんと泣きじゃくっていた…
きらわれちゃった…
アタシ…
たっくんにきらわれちゃった…
どうしよう…
たっくんにきついことを言ってしまったから…
恋が壊れてしまったのかも…
アタシがくすんくすんと泣いている時に、佳子がアタシのところにやって来た…
くすんくすんと泣いているアタシは、佳子にわけをすべて話した…
佳子は、泣いているアタシにこう言っていた…
「友泉、友泉の気持ちもよくわかるけど…友泉がたっくんに言った言葉でたっくんはものすごく傷ついているわよ…どうしてたっくんにひどいことを言うたのよ?」
「どうしてって…分からない…」
アタシは、どう答えていいのか分からなかったので、頭が大パニックになっていた…
佳子は、こわい表情でアタシに言うた…
「友泉!!たっくんと初めて出会った日のことをよく思い出してよ!!あんた、お見合いの日に1分でお見合いの返事をして次の日にたっくんと入籍をした…それから1年余りになると言うのに…友泉はいまこく(今治国際ホテル)でたっくんと初めて出会った日のことをすっかり忘れているわ!!」
「そんなことはないわよぉ…」
「いいわけを言ってごまかしてもダメよ!!友泉!!たっくんは今ごろひとりぼっちでしょんぼりとしているわよ!!今からでも遅くはないからたっくんを探しに行きなさい!!」
佳子から言われたアタシは、大急ぎでたっくんを探しに行きました。
五色姫海浜公園を出たあと、アタシは一度余戸の家へ帰ることにした…
アタシとたっくんが暮らしている借家に帰ってみたけど、たっくんは帰宅をしていなかった…
アタシは、たっくんが立ち寄る場所に行きましてたっくんを探していた…
しかし、たっくんを見つけることができなかった…
夕方5時頃のことであった…
アタシは、ひとりぼっちでエミフルマサキまで来ていた…
リニューアルオープンをしたばかりのエミフルマサキのショッピングモールをひとりぼっちで歩いているアタシは、何を思っていたのだろうか…
やがて、ショッピングモール内にありますランジェリーショップの前にやって来た…
ランジェリーショップには、夏コレから秋冬コレの新作のランジェリーがならんでいた…
流行りの婦人水着が並べられていたコーナーは、8月末になくなっていた…
たっくん…
ごめんね…
たっくんが望んでいるビキニ美人になれずに…
ごめんね…
そんな時であった…
「かあさん…かあさん…」
アタシのそばでアタシを呼ぶ声がしたので振り返ってみた…
この時、たっくんがさみしい表情でアタシの前にたっていた…
アタシは、さみしい表情をしているたっくんにあやまっていた…
「たっくん…たっくんごめんなさい…たっくんが望んでいたビキニ美人になれなくて…ごめんなさい…ねえ…たっくん…かあさんのこと…きらいになってしまったの?ねえ…たっくん…」
もうだめ…
アタシは…
たっくんにきらわれてしまった…
アタシは、たっくんにきらわれたと思って泣きそうになっていた…
たっくんは、やさしい声でアタシに言うた。
「ビキニは…また来年の夏に着ればいいよ…ぼくが望んでいるビキニ美人になれなくても…ぼくは…かあさんのことが大好きだよ…」
「たっくん…」
たっくんは、アタシに今の想いを打ち明けていた…
「かあさん…ぼくは…かあさんのことが大好きだからビキニを着てほしかった…今年の夏がダメでも、また来年の夏に着ればいいし、来年がダメでも再来年の夏に着ればいいのだよ…ビキニが着れなくても…ぼくは…かあさんのことが大好きだよ…」
ああ…
どうしてなのかしら…
泣いてもいないのに…
涙がポロポロとこぼれているわ…
たっくんの想いを聞いてうれしくなっていたアタシは、涙をポロポロとこぼして泣いていた…
たっくんは、両手を広げてアタシをギュッと抱きしめていた…
たっくん…
どうしよう…
そんなに抱きしめられると…
アタシ…
バーストしてしまいそう…
アタシ…
乳房(むね)の奥が苦しくて苦しくて…
もう…
おさえきれない…
その日の夜、アタシとたっくんは家のベッドルームにいた…
短パン一枚の姿のたっくんは、白のブラウス一枚の姿のアタシを抱いて、キスをしていた…
「友泉…」
(ドクンドクンドクンドクン…)
たっくんがアタシにキスをしている時、アタシの乳房(むね)の奥の鼓動が少しずつ加速をしていた…
たっくんは、アタシにキスをしながら右手でアタシが着ている白のブラウスのボタンをゆっくりと外して、そっとブラウスを脱がした…
たっくんは何度も何度も繰り返してキスをしていたので、アタシの表情は少しずつとろけていた…
アタシの表情がトロトロとしてきた時、たっくんはブラジャーとショーツを取って、全裸にした…
アタシが全裸になった時、たっくんはアタシを力任せに押さえつけてアタシを抱いていた…
たっくんは『友泉…友泉…』とアタシの名前を何度も何度も繰り返して呼びながらアタシを抱いていた…
アタシは、終始受け身になって、激しい声をあげてよがり狂っていた…
たっくん…
たっくん…
あっ…
たっくん、完全に受け身になっているアタシの身体をグチョグチョに汚しまくっていた…
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