君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう


昔から仲の良かった二人はもちろんこの事を知っているから、よく遊びに来るんだけど・・・鬱陶しい(笑)


一人暮らしの俺の家のこの生活感は、蒼と昂生が生み出したと言っても過言では無い。



「受験、か・・・」



・・・俺の父さんは医者だった。


父さんの部屋に難しい医療本が山のように置いてあったのを知ってるから。

「どうして優人はお父さんみたいに頭が良くないんだろう」って、母さんが嘆いていたのを知ってるから。


暇な時にその本を読んだりして、何となく、恐らく人並以上の医療知識が俺の中には備わっている気がする。



普通の家庭だったら、俺も医者になってたんだろうか。


・・・微塵もなりたくはないけど。


誰かの生や死に関わるだなんて、考えただけで恐ろしい。


ただ、叔母は進学しろって言ってたような気がするから、どこかしらには進むんだと思う。


まだ何も決めてないんだけれど。
< 10 / 220 >

この作品をシェア

pagetop