君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう
まだ朝の8時だし、凜は部屋で寝てるし、俺は一体何をすればいいんだろう。
とりあえず、妃菜の言ってたレシピ本(手作り)の中から選んで料理・・・?
だいぶ早い気がするけどまぁいいか。
さっき凄い勢いで雑に教えられたからどこにあるか忘れた。
テレビの横の本棚を見ると、そこには大量の医療本。
心臓病の薬、治療法、生活の仕方、その他諸々。
妃菜が受験勉強で使ったと思われる看護関係の本には、カラフルな付箋が沢山貼られている。
・・・頑張れ、妃菜。
俺的には凜を心配しすぎて受験に集中できるのか、ものすごく不安だけど。
「あー、これか」
少しの間漁ってたら出てきた数冊のノート。
適当にパラパラめくると、本当に色んな料理のレシピが妃菜の字でまとめられている。
・・・全体的に味付けが薄い。調味料はほとんど無い。
分かってはいたけど、妃菜ってすごいんだなぁ・・・。
妃菜はきっと受験に受かる。
そして看護師になる。
根拠はどこにも無いけど、俺はそんな気がするんだ。