君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう
そしていつもと変わりない夜を越えて、朝を迎えた。
「なんで今日から六時間?馬鹿なの?信じられない、何考えてるの先生?」
「先生にそれ言ってみて」
「やめとく・・・」
もちろん相変わらずの二人も一緒。
こうしてまた、退屈な一日が始まった。
「・・・あの子真面目そうだよね、話しかけにくい」
「あー、分かるかも。でも話したら仲良くなれそうじゃない?あとで話しかけてみようかな」
「私も一緒に行くー」
・・・俺の隣の女子が話してるのは、恐らく斜め前の白石のこと。
緩い教師のおかげでほぼフリータイムな現代文の授業で、一人だけ熱心に黒板を見つめるその姿は・・・
やっぱり浮いている。
ここからだと後ろ姿しか見えないから、昂生の言う "可愛い" は、俺には分かんないけど。
というか、別に特に可愛い子に興味も無いけど。
・・・見てみたいな、とは思う。
ブレザーの裾から少しだけ見える真っ白い、もはや不健康レベルの白さの肌と、長い髪。
それくらいしか分からない。