君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう


食事を終えて薬を飲んだあと、凜は再び眠りについた。


俺はリビングに戻って洗い物をしたり、掃除をしたり・・・。

気付けばもう妃菜が帰って来る時間。


窓から見える空は薄暗く、ほんの少し、夕日が差し込んでいるのが見える。



「ただいま、凜は?」

「おかえり。寝てるけど・・・どうだった、試験」

「これはもう受かった自信しかない」

「・・・帰ってきてそう言う人多分そんな居ないよね。お疲れさま」


なんとも雑に荷物を置いて凜の部屋に向かう妃菜は、今まで以上に清々しい表情。

だけどあの大量の参考書やらノートやらを見る限り、めちゃくちゃ頑張ったんだろうって思うから。


結果に自信しかないのは、妃菜の努力のおかげだろうな。


「優人・・・色々ありがとう。まじで助かった。何か変わったことなかった?」


着替えて戻ってきた妃菜に聞かれたそれに対して、思い浮かんだことはいくつかある。

それが果たしてと変わったことなのどうかは分からないけど、俺にとっては変わったこと、だと思うから・・・。


というか、凜との付き合いがそんなに長くもないから、通常を把握しきれてないだけなんだろうけど。


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