君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう
「結城くん頑張れー!カッコいいよー!」
「モテモテだな、セコいよ、あお」
「俺はああいうの好きじゃない。鬱陶しい」
「ふっ・・・蒼らしい(笑)」
外野の女子から好意を向けられるのは蒼。
蒼はそんなに身長がデカくはないけど、世間一般的にイケメンの部類なんだと思う。
だから周りからの目は昔からこんな感じで、当の本人はそれをウザがる一方(笑)
昂生は背も高いしフレンドリーだし、もっと人気あっても良いと思うけど、蒼と居るから目立たないんだよね。分かる。
俺たち三人に彼女なんて存在は居ない。
少し前に遡れば二人に居た気はするけど、・・・まぁそもそも恋バナとかをあんまりしないタイプだから。
「・・・優くんが一番運動神経良いんだから、優くんに群がれば良いのに」
「優人こそそういうタイプじゃないよねー」
「うん、興味ない」
「俺はいつだって彼女欲しいのに」
「そんな事言ってるから出来ないんだよ」
「なるほど」
適当にバスケして、雑談して、あの子が可愛いとか言ってる昂生を見たり、それに突っ込む蒼を見たり。
体育の授業なんてこんなもんだ。