君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう


数分さまよってたどり着いたのは、学校のそばの河原。


夏は賑わっているらしいけれど、冬のこんな寒い時期・・・人は居ない。

ここに居るのは、わたしだけ。



「・・・はぁ・・・・・」


そんな人間とは違い、季節なんかに左右されることなく流れ続けるこの川に近付きたくて、足を進める。


一歩一歩踏み出す足の動きは、次第にぎこちなくなっている気がした。


水の冷たさを受けた風は、すごく冷たい。


「・・・つめたい・・・かぁ」


わたし、まだ、なにかを感じることができる。

そんな些細なことで泣きそうになった。


日に日に限界が近付いていく身体と向き合っていく中でも、わたしの友人たちは変わらずあたたかかった。


ひな、あおいくん、こうくん、

そしてきぃくん。


嬉しくて、楽しくて。


そろそろ生命が途絶えるこの体に触れて、手を握ってくれる誰かがいて、笑いかけてくれる誰かがいて、名前を呼んでくれる誰かがいて。


一度は色を無くしたこの世界が、輝いていた。


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