君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう
「優人!」
インターフォンが鳴ってすぐにドアを開ければ、息を切らして険しい表情の三人が入って来た。
制服姿・・・学校帰り、か。
「優くんは凜ちゃんから何も聞いてないわけ?知らなかったの?」
「俺は・・・」
・・・俺のせい。
凜が居なくなったのは、俺のせい。
前触れなんて何も無かった。俺はメールを送って、一人で泣いて、それで・・・
「学校終わりに病院寄ったらさ、だいぶ前に散歩行くって出て行って帰って来てないって、ナースが騒いでたんだから!」
「凜ちゃんが一人で外出ることなんて今まで無かったし、どっかで倒れてるんじゃないかって大捜索中だから、今」
その時ふと頭を過ぎったのは、少し前のインターフォン。
もしかして、あれを押したのは・・・凜?
凜が俺の家まで来て、俺に会いに来て、そのまま・・・どこかに行ってしまったとしたら
・・・それは完全に俺の責任だ。
焦る三人を前に、不安を越した罪悪感が心に重くのしかかった。