君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう
凜。
凜。
凜、ごめん、・・・無事で居て。
色んな感情で頭の中が壊れそうな中で、俺が言えることは一つしか無かった。
「・・・俺、凜にもう会えないって・・・メールした」
「・・・はぁ・・・?」
目頭が熱くなる。
とっくに冷たくなった手の震えが増す。
三人が俺を見て、口を噤んだ。
ハッキリとは見えていないけれど、妃菜が俺を睨んでいるのが分かる。
「なんでそんなこと言ったの」
・・・聞き慣れた、落ち着いている蒼の声。
彼は決して俺を責めない。
・・・父親が来た。
俺は医者になれって言われて、凜と、みんなと過ごしていることを悟られて、お前に幸せなんか遠いんだって諭された。
こんなところで、泣きたくなんかない。
情けない姿を晒すわけにはいかない。
頭では分かっているのに、身体は言うことを聞いてくれない。
必死に堪えていた涙が
一筋零れた。