君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう
「優人、凜は!?」
「大丈夫!?」
病院に着いてからはもうバタバタしすぎて目が回った。
入口に居た看護師にはすごい勢いで質問攻めを受け、戸惑う俺の代わりに答える凜は叱られ、あれよあれよという間に運ばれていった。
遅れて三人に連絡を入れれば、全員そこに居たのかというスピードで集まって。
時間も時間なだけに、そのまま凜と会うことはなかったけれど・・・
少しして届いたメールでひと安心。
「・・・だいぶ辛そうではあったけど・・・意識もあったし、自力で歩いてたから大丈夫だと思う」
「そ・・・良かった・・・」
凜の安否を伝えれば、ホッとしたのかその場に座り込んだ妃菜。
俺はそのあともそんな妃菜に怒られっぱなしだったけど、また明日、学校で・・・ということで解散になった。
・・・考えないと。
父親の呪縛から解かれて、強くなるために進むべき道を。
凜との・・・みんなとの今後を。
俺は、前を向いて歩かなければならない。