君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう


この日はどこで妃菜を見ても盛大に祝福されていた。


ところどころで "凜ちゃんにあげて" って何かを貰っていたし、それと同じ感じなのか違うのか・・・


隣の席のあの人に


「凜ちゃんにおめでとうって伝えて、ついでにこれあげといて」


・・・って、折り済みの折り紙を渡された。



「・・・なんで?」

「こういうの好きそーじゃん、あの子!」



折り鶴とかさぁ〜、って呑気に語っている隣の人。


・・・凜、折り鶴・・・好きなの?

まぁ渡すけど、ってことでご丁寧にカバンにしまった。


地味に毎日何かしら話しかけてくるこの人の名前を俺は知らない。実は。

クラスメイトなのにも関わらず・・・。


とはいえ聞いたらぶっ殺されそうな勢いなので聞きません。



早く学校終わんないかな。


凜に会いたい・・・って、素直にそう思うことを受け入れている自分に驚く。


なんか変わったよね、って


最近よく言われる。


< 166 / 220 >

この作品をシェア

pagetop