君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう
「あ"ー!なにしてんの、落ち着いて!?」
「きゃはははっ!ゆーとおそーい!」
「おまっ・・・ちょ、狭いんだから走んないで!」
俺の周囲を走り回る幼い子どもの群れ。
耳を劈くような高い声。
・・・完全になめられている。誰か助けて。
そんな声が届いたのか届かなかったのか、開いたドアから入って来た一人の男。
「おーおー、朝から凄いねぇ。やっほーみんな!」
「あ、こーきせんせぇー!」
「昂生先生でーす!」
今や見慣れたスーツ姿の昂生は、俺の家の近くで小学校の教員をしている。
休日の雑務のために学校へ向かう前、彼はほぼ毎週のペースでここへ遊びにくる。
彼のこの明るさ・・・いや、うるささは、昔と一切変わっておらず、むしろ勢いを増している。
そんな彼の周りは太陽のように明るく、あたたかい。