君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう
「・・・ごめん、お待たせ」
振り返れば、馴染みある顔ぶれが揃っている。
夜勤明けだから〜、なんて言いながらも、相変わらず元気そうな妃菜。
俺は休みだけど、って言いながら、脳に良いなんちゃらってジュースを飲んでいる蒼。
そしてもはや言うこともなくそのままな昂生。
10年経った今でも、俺たちの仲は変わっていない。
みんながそれぞれの道へ進み、時々昔に戻って集まって、思い出を語ったり。
卒業式には永遠の別れかって勢いで大号泣したけれど、その次に会ったのはまさかの一週間後。
そんな俺たちの心に強く残って消えないのは、いつだって優しい笑顔を向ける彼女の存在。
凜は今も、全員の心の中で生き続けている。