君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう


「きぃくん、ごはんを食べるうさぎ描いてっ」

「・・・ご飯を食べるうさぎ?・・・何その細かい設定。まぁいいけど」

「やったぁ!可愛く描いてね」



わたしのお昼休みは充実している。

きぃくんと昂くんと蒼くん、そして隣のクラスから来る妃菜と五人で集まるから。


今日もきぃくんに可愛い絵を描いてもらおうと思って、リクエストしたら・・・

妃菜が、変な目できぃくんを見ていた。



「優人は凜に甘いよねー、なんかー、・・・キモい」

「妃菜やばっ、キモいはヤバい!辛辣!」

「俺も思ってた。なんか親子みたいだよね」

「あっ、それ分かる!」


・・・なんて言って盛り上がり始めた。


きぃくんはわたしに甘いんじゃなくて、みんなに冷たいだけじゃないかな。

ボケとツッコミ、みたいな立場が出来上がってるからだと思うけど・・・わかんないや。


そしてこの騒ぎすらも華麗にスルーするきぃくん、面白いから好き(笑)


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