君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう
それからすぐに文房具屋さんに着いて、わたしはペンが売っているコーナーに一直線。
あ、この色欲しい。
これも可愛い・・・って見てたら、きぃくんが居ない。
・・・どこ行っちゃったのかな。
「凜」
不安に思ってたら、横から呼ばれて・・・振り返ると、少し大きめの色ペンセットを持ったきぃくんが立っていた。
「これ、俺が使ってるやつ」
「わぁ・・・色がきれい!可愛いっ」
「オススメ」
「これにする!ありがとうきぃくんっ」
「これで良いの?」
「うん。きぃくんと一緒がいいもん」
素直にそう答えたら、きぃくんは「そっか」って呟いて、笑った。
・・・笑った・・・!少しレアだ。
きぃくんのオススメのペンセットは、濃い色から薄い色までのマーカーと色鉛筆が入ってる。
これで絵が描けるんだよ。すごく楽しみ。
「そんな嬉しい?」
「うん、早くお絵描きしたい!」
「・・・出来たら見せて」
「いちばんに見せるっ」
何を描こうかなぁ。
きぃくんが好きなうさぎ・・・描こうかな。うさぎの日常シリーズ!
買ったばかりのペンセットを胸に抱えて、きぃくんに送ってもらいながら、わたしは家に帰った。