君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう


「・・・私ちょっと買い物行ってくるわ。この家何も無い(笑)」

「あ、うん・・・行ってらっしゃい、気をつけてね?」

「優人、凜任せたからね!」

「分かってる」



少ししたタイミングで買い物に出かけて行った妃菜。

お家できぃくんと二人きりって・・・なんか緊張するなぁ。


何話そう。お絵描きする?もうする?

うーん・・・どうしよう。って一人でテンパっていたら、珍しくきぃくんから声を発した。



「凜。今まで・・・何してたの?」

「・・・ん。え・・・?」

「心臓、悪いって・・・結構重いの。・・・ずっと心配してた」

「あ・・・えっとね・・・、」



・・・予想外の質問だった。


きぃくんは、いちばん・・・何も聞いてこないだろうって、思ってたから。

だけど流石に「もうすぐ死にます」なんて言ったら、混乱しちゃうよね。


わたしは一人で死んでいくのが理想なんだし。


その質問に答えるにはだいぶ時間がかかって、なかなか言葉が出なかった。
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