君とわかれるその日まで、溢れるほどの愛を描こう
「・・・白」
俺には、凜が真っ白い天使に見える。
平和で、ピュアで、汚れてなくて・・・神聖。
この意味が、凜に伝わったかは分からないけど・・・少しの間を開けて、嬉しそうに笑った。
それぞれがストラップに名前を掘って貰い、無事に凜の望む "お揃いのストラップ" が完成した。
こうして今回の遠出は、特に何事も無く終わった。
「次は冬にでも来るかー!」
「・・・冬に海は寒すぎない?別のとこにして、せめて」
「じゃあ温泉でも行く?」
「変態」
「え〜行こうよ〜」
帰りの車、異常に盛り上がっている中で凜は眠っていた。
体力が保たない、らしい。
またいつか、こうして五人で出掛けられる日は来るのだろうか。
・・・どうか、また。
誰にも悟られないように、後ろに遠ざかっていく海を見ながら、・・・俺は精一杯願った。