身長差30cm、年の差12才、この恋あり
聖夜がその傷に触れて聞いた。



「美莉はどうしてキズつけたの?」



このキズは五年前につけたもの。



彼氏に振られたと言うより裏切られた。



結婚を約束した彼が浮気して。



その相手は私の親友、彼女が妊娠して、彼は責任をとり結婚をしたのだ。



毎日辛くて、もう誰にも愛されないと思い、気が付いたら自分で手首を切っていた。



私を助けた彼は何度も謝る。



美莉が今でも好きだから、生きていてほしいと。



好きなら私といてよ。



彼女の妊娠は嘘だった。



彼女は隆之が好きで、どうしても私から奪いたかったのだ。


隆之は彼女とすぐに別れ、私とやり直したいと言ったけど、無理と答えた。



裏切った事にかわりはない。



何だか気持ちも冷めてやり直す事など出来なかった。


私だけを愛してほしかったと思うのは、我が儘な事なのだろうか。


それでも、恋はしたけど、長続きはしなかった。


だから、もう半分諦めている。


「このキズは大好きな人に裏切られたから、このキズを見るたび彼を思い出すの。許せない思いも一緒にね。」


消える事のないキズ。



彼以上に好きな人は、もう現れないかも知れない。


当分恋はしたくない。


傷つくのが怖かった。



又、同じ思いをしたら生きていけそうもないから。






























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