花はいつなんどきも美しく
◆
目が覚めると、頭が痛かった。
原因はわかっている。
二日酔いだ。
明らかに飲みすぎた。
まだぼんやりとした意識の中、ベッドから降りようとする。
「あら……もう起きたの?」
その声で、一気に目が覚めた。
振り向くと、寝転がったまま目を擦るママがいる。
よくよく見れば、私の部屋じゃない。
状況が呑み込めない。
「なんで……」
「やっぱり覚えてないのね」
ママは呆れたように言うと、ベッド下にあった上着を取って着る。
それからベッドを降りると、体を伸ばした。
やっぱりなにがあったのか思い出せない。
「ね、ねえママ……私たち……なにも、ないよね……?」
恐る恐る尋ねる。
今さらだが、私も下着姿だった。
普段からその格好で寝ていたから、違和感がなかったのだ。
キッチンに向かう途中に振り向いたママは、意味深に微笑む。
「聡美ちゃん、とても可愛」
「ちょっと、待てこらおっさん!」
被り気味に叫ぶと、ママの表情が固まる。
「おっさん……」
思った以上にその言葉はママを傷つけてしまったらしい。
四十前後だろうから、間違ってはいないと思う。
……いや、今はそれどころではない。
「つまり私たちは……」
「そこは安心なさい。最後までしてないから」
なにをどう安心しろと。
「大変だったのよ?聡美ちゃん、私には魅力がないって言って、急に脱ぎ出しちゃったんだから」
目が覚めると、頭が痛かった。
原因はわかっている。
二日酔いだ。
明らかに飲みすぎた。
まだぼんやりとした意識の中、ベッドから降りようとする。
「あら……もう起きたの?」
その声で、一気に目が覚めた。
振り向くと、寝転がったまま目を擦るママがいる。
よくよく見れば、私の部屋じゃない。
状況が呑み込めない。
「なんで……」
「やっぱり覚えてないのね」
ママは呆れたように言うと、ベッド下にあった上着を取って着る。
それからベッドを降りると、体を伸ばした。
やっぱりなにがあったのか思い出せない。
「ね、ねえママ……私たち……なにも、ないよね……?」
恐る恐る尋ねる。
今さらだが、私も下着姿だった。
普段からその格好で寝ていたから、違和感がなかったのだ。
キッチンに向かう途中に振り向いたママは、意味深に微笑む。
「聡美ちゃん、とても可愛」
「ちょっと、待てこらおっさん!」
被り気味に叫ぶと、ママの表情が固まる。
「おっさん……」
思った以上にその言葉はママを傷つけてしまったらしい。
四十前後だろうから、間違ってはいないと思う。
……いや、今はそれどころではない。
「つまり私たちは……」
「そこは安心なさい。最後までしてないから」
なにをどう安心しろと。
「大変だったのよ?聡美ちゃん、私には魅力がないって言って、急に脱ぎ出しちゃったんだから」