花はいつなんどきも美しく
「ミスはミス。隠してもいいことなんてないですよ」
「そう、ですよね……」
なぜあなたが怒られたような顔をする。
「とにかく。みんなの行動に関しては園田さんに任せます。私は指示の通り、データ資料を作成しておくので」
そして私はゴールが遠い仕事に取り組み始めた。
◇
全てが終わったとき、外は完全に真っ暗だった。
もう、デートができる時間ではない。
夕飯を食べに行くとかあるだろうけど、おしゃれな店に行くより、悠之介の店で飲むほうが楽しいし。
せっかくのデートが完全に潰れてしまった。
「岩本さん、今日は本当にありがとうございました」
帰ろうとしたとき、改めて園田雪にお礼を言われた。
「デートだったんですよね。……ママさんと」
そうだけど、なんとなく答えたくなかった。
「……僕ずっと、どうして好きになる人みんな、岩本さんを好きになっているのか、わからなかったんです」
唐突に貶されていないか、これは。
「でも、今日わかりました」
デートだったのにその約束を蹴って仕事していた私を見て、何がわかったというんだろう。
「岩本さんは困っている人を無視できない、優しい人なんですね」
「……仕事バカって思わなかったんですか?」
「そう、ですよね……」
なぜあなたが怒られたような顔をする。
「とにかく。みんなの行動に関しては園田さんに任せます。私は指示の通り、データ資料を作成しておくので」
そして私はゴールが遠い仕事に取り組み始めた。
◇
全てが終わったとき、外は完全に真っ暗だった。
もう、デートができる時間ではない。
夕飯を食べに行くとかあるだろうけど、おしゃれな店に行くより、悠之介の店で飲むほうが楽しいし。
せっかくのデートが完全に潰れてしまった。
「岩本さん、今日は本当にありがとうございました」
帰ろうとしたとき、改めて園田雪にお礼を言われた。
「デートだったんですよね。……ママさんと」
そうだけど、なんとなく答えたくなかった。
「……僕ずっと、どうして好きになる人みんな、岩本さんを好きになっているのか、わからなかったんです」
唐突に貶されていないか、これは。
「でも、今日わかりました」
デートだったのにその約束を蹴って仕事していた私を見て、何がわかったというんだろう。
「岩本さんは困っている人を無視できない、優しい人なんですね」
「……仕事バカって思わなかったんですか?」