花はいつなんどきも美しく
「聡美いじっても反応いまいちだもん」


今思いっきり楽しんでたのはどこのどいつだ。


と思っても言い返せないけど。


「さて、仕事の時間ですよ」


園田雪の一声で、私たちは仕事に取り掛かった。





愛子、園田雪、私の三人で悠之介の店に行く。


「……なんで園田さんも……」
「なんだか面白そうだったので」


当の本人は何が面白いのか一ミリも理解できてませんけど。


「あら、いらっしゃい」


出迎えてくれたのは、ママだ。
私がいても、このスタイルを変える気はないらしい。


「とりあえずいつものね」


愛子はそう言って、いつもの場所に座る。
私は黙ってその隣に座る。


「雪ちゃんはどうする?」
「そうですね……おすすめと、お茶を。今日はお酒はやめておきます」
「はーい」


悠之介は飲み物を出して、料理に取り掛かる。


「せっかく来たのに、これだけ忙しそうだったら邪魔できないじゃん」


愛子はビールを飲みながら、つまらなそうに言う。


そう判断してくれてよかったよ。


「でも、本当にママと付き合ってるの?ママってオネエじゃん。あ、聡美が男っぽいから選ばれたとか?」


いろいろ最低なことを言ってるってことに気付いていますか、あなた。


「オネエ口調はわざと。ゆう……ママの恋愛対象は女だよ」
< 76 / 79 >

この作品をシェア

pagetop