青春の思い出
間違い電話
この時、音楽を聴いていた。
冬なので、こたつにミカンを置いていた。
ところが、その静けさを
一本の電話でかき消されてしまっていた。
電話に出ると若い女性の声であった。
「お願い、話があるの。
表参道のカルチェで
待っているから来て!」
相手の女性は、自分が
間違い電話をしていることを
気がついていないようであった。
それに、相手が言う男性の名前に
自分は心当たりがない。
だけど、電話をしてきた女性が
気になってきた青年は、
表参道に出かけていた。
そして、青年はカルチェで待っている
女性に話しかけていた。
あなたの話し相手になっていいですかと。
彼女は、青年の言葉で
自分が間違い電話をしたことを
知らされたのだ。
突然の二人の出会いが
幸あれと思ったのは言うまでもなかった。
< 2 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop