ねぇ・・君!
梅の木がもたらしてくれた愛
和歌山県のみなべ町に来ていた
英明と清香は、英明の姉夫婦と子供たち
そして義母さんと打ち解けていた。
「今夜は、無礼講だ!酒、持って来い!」
「ちょっと、清香ちゃんがいるんだから
お酒は控えてよ!」
「お義姉さん、何かお手伝いします」
「あらっ、いいわよ。
清香ちゃんは、妊婦さんなんだから
無理はさせられないわ」
「でも、かえって何もしないのは
申し訳ないです」
「そう?そんなに気を遣わなくて
いいのよ。そうですよね、お義母さん」
「この調子だと息子は英明さんと
お酒が入ると思うわよ。
清香さん、簡単なおつまみでも
つくって出してあげたら?
それだったら、
心配しなくていいわよね?」
「それなら、英明さんが
好物にしているものを
お出ししてよろしいですか?」
「英明が、酒のおつまみに
しているものね。
それ、いいかもしれない。
清香ちゃん、うちの旦那と
英明の酒のおつまみお願いね」
そんななかで、清香は冷蔵庫にある
簡単な食材で英明がビールを飲む時に
食べる簡単なおつまみをつくっていた。
おつまみが出来上がった時、
英明のおいになる子供が台所に来ていた。
「お母さんが、お父さんと叔父さんの
おつまみを持ってきてって言われたんだ」
「それじゃ、これをお父さんの
ところに持って行ってあげて」
「へぇーっ、英明叔父さんは
毎日お酒の時に手作りのおつまみを
食べているんだ。うちのお父さんが
見たらビックリするよ」
そう言うとおいっ子は、
清香のつくったおつまみを持って行った。
そして、おいっ子がテーブルにいる
英明の義兄と英明に清香のつくった
お酒のおつまみを持ってきた。
「結構、凝っているな。
誰がつくったんだ?」
「そのおつまみ、
清香ちゃんがつくったんだよ。
なんでも、英明が
好物にしているって言っていたよ」
「英明くんの好物?なかなか
気の利いた嫁さんだな、英明くん。
うちの嫁に爪のあかを煎じて
飲ませてやりたいよ」
「何を寝ぼけたことを
言ってんだろうね?
嫁が出て行った時は、
大騒ぎをするのにね」
この時、実は英明の姉は
夫に何か言おうとしたようだが、
義母さんの機転でうまく方向転換を
したのは言うまでのなかった。
そんななかで、宴会はお開きとなり
清香は英明の姉と義母さんと
一緒に後片づけをしていた。
「清香ちゃん、ここは片付いたから
部屋に行っていいよ。
今日は、長旅で疲れたでしょ?
ゆっくり休んでね」
「ありがとうございます、
お義姉さん。おやすみなさい」
「おやすみ」
清香は、離れの家に
英明と泊まることになった。
英明は、少しお酒が入ったのか
眠っていたようだ。
英明は、みなべ町にいる英明の姉さんは
小さい頃からかわいがってもらっていた
こともあって、ちょくちょく遊びに
行っていたそうだ。
それだからこそ、英明は清香を
みなべ町に連れて行きたかったのだ。
「英明さん、昨日から車の運転で
疲れたのね。ゆっくり、休んでね。
おやすみなさい」
清香は、そう言うと自分の寝床に入った。
そして、清香が少し眠りについた時の
ことであった。
「清香」
「あなた?」
「ごめん、一人じゃ眠れなくてな。
やっぱり、おまえと一緒に眠っていたい」
英明が、清香の寝床に入ってきたので
清香はビックリしたのだ。
「清香、おまえはオレにとって
愛しい妻だ。そして、オレには
かけがえのない大切な女だ。
もうすぐ、おまえのなかで
育っている命が生まれようとしている。
無事に産まれてくるのがオレの幸せだ」
清香は、英明が言おうとしていることは
わかっていた。
生まれてくる我が子が
無事に産まれてくることを
一番に願っていることを…。
それは、梅の木が精霊となって
もたらしてくれた愛の結晶であることを
清香はそう思っていた。
生まれてくる我が子と一緒に
英明の梅の木となって
英明を癒やしてあげたいと
そう願っている清香であった。
英明と清香は、英明の姉夫婦と子供たち
そして義母さんと打ち解けていた。
「今夜は、無礼講だ!酒、持って来い!」
「ちょっと、清香ちゃんがいるんだから
お酒は控えてよ!」
「お義姉さん、何かお手伝いします」
「あらっ、いいわよ。
清香ちゃんは、妊婦さんなんだから
無理はさせられないわ」
「でも、かえって何もしないのは
申し訳ないです」
「そう?そんなに気を遣わなくて
いいのよ。そうですよね、お義母さん」
「この調子だと息子は英明さんと
お酒が入ると思うわよ。
清香さん、簡単なおつまみでも
つくって出してあげたら?
それだったら、
心配しなくていいわよね?」
「それなら、英明さんが
好物にしているものを
お出ししてよろしいですか?」
「英明が、酒のおつまみに
しているものね。
それ、いいかもしれない。
清香ちゃん、うちの旦那と
英明の酒のおつまみお願いね」
そんななかで、清香は冷蔵庫にある
簡単な食材で英明がビールを飲む時に
食べる簡単なおつまみをつくっていた。
おつまみが出来上がった時、
英明のおいになる子供が台所に来ていた。
「お母さんが、お父さんと叔父さんの
おつまみを持ってきてって言われたんだ」
「それじゃ、これをお父さんの
ところに持って行ってあげて」
「へぇーっ、英明叔父さんは
毎日お酒の時に手作りのおつまみを
食べているんだ。うちのお父さんが
見たらビックリするよ」
そう言うとおいっ子は、
清香のつくったおつまみを持って行った。
そして、おいっ子がテーブルにいる
英明の義兄と英明に清香のつくった
お酒のおつまみを持ってきた。
「結構、凝っているな。
誰がつくったんだ?」
「そのおつまみ、
清香ちゃんがつくったんだよ。
なんでも、英明が
好物にしているって言っていたよ」
「英明くんの好物?なかなか
気の利いた嫁さんだな、英明くん。
うちの嫁に爪のあかを煎じて
飲ませてやりたいよ」
「何を寝ぼけたことを
言ってんだろうね?
嫁が出て行った時は、
大騒ぎをするのにね」
この時、実は英明の姉は
夫に何か言おうとしたようだが、
義母さんの機転でうまく方向転換を
したのは言うまでのなかった。
そんななかで、宴会はお開きとなり
清香は英明の姉と義母さんと
一緒に後片づけをしていた。
「清香ちゃん、ここは片付いたから
部屋に行っていいよ。
今日は、長旅で疲れたでしょ?
ゆっくり休んでね」
「ありがとうございます、
お義姉さん。おやすみなさい」
「おやすみ」
清香は、離れの家に
英明と泊まることになった。
英明は、少しお酒が入ったのか
眠っていたようだ。
英明は、みなべ町にいる英明の姉さんは
小さい頃からかわいがってもらっていた
こともあって、ちょくちょく遊びに
行っていたそうだ。
それだからこそ、英明は清香を
みなべ町に連れて行きたかったのだ。
「英明さん、昨日から車の運転で
疲れたのね。ゆっくり、休んでね。
おやすみなさい」
清香は、そう言うと自分の寝床に入った。
そして、清香が少し眠りについた時の
ことであった。
「清香」
「あなた?」
「ごめん、一人じゃ眠れなくてな。
やっぱり、おまえと一緒に眠っていたい」
英明が、清香の寝床に入ってきたので
清香はビックリしたのだ。
「清香、おまえはオレにとって
愛しい妻だ。そして、オレには
かけがえのない大切な女だ。
もうすぐ、おまえのなかで
育っている命が生まれようとしている。
無事に産まれてくるのがオレの幸せだ」
清香は、英明が言おうとしていることは
わかっていた。
生まれてくる我が子が
無事に産まれてくることを
一番に願っていることを…。
それは、梅の木が精霊となって
もたらしてくれた愛の結晶であることを
清香はそう思っていた。
生まれてくる我が子と一緒に
英明の梅の木となって
英明を癒やしてあげたいと
そう願っている清香であった。