幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
なんてことを考えていたら、当日になっていた。

早く感じるってことは俺も楽しみにしているってことか。

「玲音、行くよ」

「はいはい」

りりは俺を急かしてきた。

どんだけあいつに会いたいんだよ。

遊園地に着くと、祝日ということもあり混雑していた。

りりの友達やあいつと合流した。

「えっと、玲音、自己紹介して」

そういえば、ほぼ初対面だもんな。

「入井玲音。りりの幼なじみ。よろしく」

「僕は五鬼継晴。りりさんとは同じ塾の同級生だよ」

「私は水原魁李。りりの親友よ」

なんで皆、りり絡みの自己紹介なんだ。

まあ、接点がそれしかないしな。
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