幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
それは昔、吸血鬼のレオンが人間の入井千代(いりいちよ)が出会った時から運命の歯車は動き出した。

レオンはたいそう美人な千代に一目で惚れ込んだそうだ。

でも、レオンには婚約者がいた。

鈴野歌子(すずのうたこ)という千代より位が高い娘だった。

歌子の血は美味しいと吸血鬼界では有名だった。

そんな歌子と結婚出来るレオンは幸せ者だと思われていた。

でも実際は違った。

レオンは歌子の血を嫌っていたのだ。

始めに吸ったときから拒否反応を起こし、吸えなくなっていた。

そんな状態のレオンを助けたのが千代だった。

町で千代に一目惚れしていたレオンはまた会えたことに嬉しく思った。

千代はレオンを見かねて自分の血を吸うよう言った。

だが、レオンは拒んでいたという。
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