幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
前のよりも力は強いし、感触も違う。

頬は明らかに熱く火照っている。

このまま離れたくない。

離したくない。

ゆっくり目を開けると真っ赤になった玲音の顔が目の前にあった。

「自分でやりながら照れるわ」

「だね」

少し沈黙が続いた。

玲音に今日の分吸われてないな。

など思っていた。

「今日の分、吸う?」

「もう少し甘くしたらな」

甘くするってどうしるんだろう。

「………んっ」

呼吸が出来ないくらい強いキスをしてきた。

なんで付き合った途端、こんな風になったの。

ゆっくりでいいのに。

それでも拒めない私は玲音に身を任せていた。

「………うっ」

玲音は優しく噛んできた。

「付き合った途端、なんでキスばっかりしてくるの?」
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