幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
今日は玲音が目覚めてから久しぶりに学校へ行く。

「ん」

家を出てすぐに玲音は手を差しのべてきた。

つまり、手を繋ごうと?

私は手を差し出し、繋いだ。

「行こう!」

玲音を引っ張って学校に向かった。

「玲音様だわ」
「また一段とお綺麗ね」

相変わらず玲音を誉める声。

「あの女と玲音様が手を……!」
「本当ね!」

私たちの関係に気づく声もあった。

「入井様、ついに伝えられたのですね」

冴月くんが玲音に話しかけていた。

「まあな。お前のおかげもある。ありがとな」

「はい……!」

冴月くんの目には涙が浮かんでいた。
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