幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
気付けば朝になっていた。

私と玲音はソファーで抱き合って寝ていた。

「玲、音?」

まだ玲音はぐっすり寝ている。

玲音が動かないと私も動けないんだけどな。

もう少しこのままでもいいかな。

カーテンの隙間から朝日が見える。

昨日の嵐は去っていったようだ。

それにしても玲音には迷惑をかけたな。

「ありがと」

いつの間に玲音はこんな立派になったんだろう。

睫毛が長いのも首にほくろがあるのも変わってないのに、凛々しくなっていた。

背も私より小さかったのにいつしか抜かされてたし。

可愛かったのにすごいイケメンになってカッコいいし。

なんか、全て好きだなぁ。

「あ、りり。おはよ」

「おはよう」
< 174 / 328 >

この作品をシェア

pagetop