幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
「俺だって時には狼になるんだけど」

え、狼って種族違うじゃん。

どうやってなるの?

「玲音は吸血鬼でしょ?」

玲音は呆れて黙りこんでしまった。

「……いつか証明してやるよ」

何を?

ますます分からなくなった。

「お前はそのままでいいからな」

「玲音もね」

抱きしめる強さも体温も鼓動も私だけが知っていることだから。

もう、いなくならないでね。
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