幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
「あ、牛乳がない。玲音、買いに行こ」

朝食の牛乳がないことに気がついて、玲音と買いに行くことにした。

「コンビニでいいよな?」

「うん」

洋館を出ると、山崎くんが立っていた。

「やっぱりお前ら、二人で暮らしてたんだな」

ば、バレた!?

玲音は私を自分の後ろに下げた。

「……悪いかよ」

「これがバレたらどうなるんだろうな」

確かに私たちの学校は同居禁止だけど、仕方ないことだし。

「入井、お前の信頼は全て消え去るだろうな」

「それでもいいよ。俺はりりを守るって決めてるし」

「一緒に住むことが守ることになってると思ってんの?むしろ傷つけてるから」

何で言い切るの?

「フィアンセなんだろ、お前ら。でも実際は恋人ですらないんじゃね?」

前まではそうだったけど、今は恋人だよ!

「フィアンセ発言で香月は陰口叩かれてるの知らないの?」

え、そうなの?

私が知らなかったんだけど。
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