幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
「分かったよ。俺はこんな悪魔じゃねぇしな」

じゃあ、どんな悪魔よ!

「事実は流すけど、それ以外は言わないから」

事実も流すなっ!

「同居してるってことは流しちゃダメ」

「それは無理だな。だって、入井絡みだし?」

はー。

なんなの、この人。

玲音への逆恨みがすごすぎる。

「…………それだから二番なんだよ」

「え?何?勝手にしていいってこと?」

どうやら聞こえてないらしい。

「ダメだよ。玲音だけは傷付けないで」

私は図書館から出ていった。

「なんだよ。面白くねぇな………」
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