幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
なんだか急に恥ずかしくなってきた。

誤魔化すために何か言わなきゃ。

「お、お風呂入ってくるねっ」

「え、あ、ちょっ……」

急いで部屋から出ていった。

さっきも思ったんだけど、年頃の男女が一緒に生活するなんて大問題なんじゃないか。

何かあってもおかしくないのに、お母さんとお父さんは同居を許可してる。

これにはまだ何か裏があるんじゃないか。

疑いは募っていくばかりだった。

そんなこと考えててもダメだな。

頬をバンと叩いて気持ちを切り替えた。

大丈夫、問題なんてないって。
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