幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
夕食の時、大雅くんと鉢合わせた。

私を見るなり紅くなって逃げていってしまった。

紅くなるなら、あんなことしないで欲しかった。

もやもやが残るなか、ついに最終日となった。

今日はクラス別行動で嫌でも大雅くんがいる。

「大雅くん、あの」

「おい、お前さあ」

話しかけても話しかけても、大雅くんは分かりやすいくらい避けてくる。

私だって別に話したくて話してるわけじゃないのに。

「いつまでそうするの?」

私は逃げようとする大雅くんの手を掴んだ。

「ちゃんと説明して」
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