幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
とりあえず着替えるか。

黒のドレスを渡されたので渋々着た。

こんな黒のドレス着るより純白のドレス着たいな。

玲音と結婚するときに着るウェディングドレス。

玲音にはその気はないかもだけど、私にはそれぐらいの気持ちはある。

恥ずかしいから言わないけど、これこそ本心。

「おい、いいか」

大雅くんに呼ばれて、前に出た。

私はむすっとしているだろう。

「お前にしては似合ってるな」

こんな言葉も玲音に言われたら、魔法みたいに嬉しくなる。

でも、今は何も思わない。

「そう」

早く帰りたい。

玲音に会いたい。

気持ちは強くなるばかりだった。
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