幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
玲音の説明によると、お父さんの病院の魔界支店から帰れるらしい。

さすが名門。

それぐらい容易いってことね。

「この先にあるんだ。行こうぜ」

玲音についていくと、本当にあった。

「結構小さいね」

「まあな。魔王に命令でこの大きさしか建てさせてくれなかったんだ」

吸血鬼の名門である入井家は時に驚異になると考えているのかも。

それが今だよね。

病院の扉を開けると、薄暗い魔界と違う世界に来た気分となった。

「地下室にある扉まで行くぞ」

地下室なんてあるんだ。
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