幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
今、何て言った?

お前からして?

気のせい………だもんね。

「お前からキスしてよ」

「無理だよ………」

恥ずかしくて出来ない。

「ゆっくりでいいからお前のペースで、な?」

玲音は私の髪をわしゃわしゃしてきた。

「うん」

私のペースと言われても出来ないものは出来ないよ。

玲音にとっては簡単かもしれないけど、私にしたら大問題。

今まで自分からしたのだって、玲音を助けたいからの行動だし。

そんなの………出来ないよ。
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