幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
魁李に全てを話した。

学校を休んでいた理由から今朝のことまで。

「まあ、頑張れ」

「私には出来ないよ」

「頑張りなさい」

「うぅ~……」

皆ひどい。

私にはキスなんて出来ないのに、やらせようとして。

私にハードル高いよ。

「きっと、入井くんもりりにメロメロになるでしょうね」

私にメロメロ!?

玲音が?

いいかも!!

「それなら頑張る!」

「早っ」

「早速練習する」

「え?」

私はお気に入りのくまの人形を取り出した。

これでなら出来るかも……!

「どうやるんだろう」

私がくまとにらめっこしている隣で魁李は爆笑している。
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