幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
先輩に肩を叩かれた。

「まあ、入井くんのことを応援したい気持ちも分かる。彼女だから余計だと思うけど。でもね、仮にも今は青団だから」

「はーい」

やっぱり玲音がキラキラ輝いて見えてカッコいいんだもん。

結果はというと玲音の勝ちだった。

「お疲れ!」

「入井速すぎな。それに入井の方が応援の数、圧倒的に多いって」

アンカーは団長さんが走ったんだけど、心が折れちゃったみたい。

悪いことしたかも。

「大丈夫よ、点数は入ってるから」

慰める声があちこちで飛び交う。

ごめんなさい。

玲音を応援しちゃってごめんなさい。

と心の中で謝った。
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