幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
近くのベッドに押し倒し、キスをした。

最初は抵抗していたりりだったけど、キスしてるうちに受け入れた。

「………もう、ばか」

「あぁ、マジで可愛い」

「そんなこと言わないでよ」

思いっきり照れてる顔が可愛くて仕方ない。

俺はりりの首もとに顔を近づけた。

「……れ、玲音?」

りりの首筋を指でなぞった。

「…………!?」

「まだ今日の分の血、吸ってない」

「今?」

「うん」

りりは少し考えているようだった。

「……いいよ。その代わり優しくね」

「りょーかい」

了承を得ると、すぐに噛みついた。

「……あっ」

なぜか、いつもよりも甘い。

今日の味は好みかな。

「……玲音っ、痛い」

「あ、わり」

首筋には噛み痕が残っていた。
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