幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
「それでは結果発表です!」

行った頃には結果が発表されていた。

「一位は…………れおりりペアです!」

れおりりっていい響きだな。

「一位のペアは朝礼台にお上がりください」

俺はりりの手を取り、エスコートしながら朝礼台に乗った。

「ではここで互いに愛を言ってもらいます!」

は?

「じゃあ、私から言うね」

りりはマイクを受け取ると、話し始めた。

「玲音はカッコよくて優しい最高の彼氏です。私たちは二人で困難に立ち向かって来ました。そのたびに玲音は助けてくれて……。玲音は私の最高の王子様です!」

りりがそんな風に言ってくれるなんて。

めっちゃ嬉しい。

「玲音も言ってよね」

りりはすっきりした顔でマイクを渡してきた。

「俺にとって、りりは……命にかけても守るべき大切な人なんだ。りりは俺のお姫様。なんなら助けられてるのは俺の方だ。いつもありがとな、愛してる」

そう言い終えると悲鳴が聞こえた。

俺、何か悪いこと言ったか?

「玲音!!」

りりは俺に飛び付いてきた。
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