幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
「俺はお前のことを許すつもりは全くねぇから」

「あっそ」

山崎は歩いて行ってしまった。

次、りりに手出しするような真似したら魔界を潰すからな。

なんてことを心の中で呟いた。

さ、行こ。

りりを教室で待っていたけど、なかなか来なかった。

また厄介なことに巻き込まれているとか?

ピンポンパンポン。

校内アナウンスの音が響いた。

「皆さんこんばんわ。生徒会役員の香月りりです。今日はお疲れ様でした。どうぞ後夜祭を楽しんでくださいね」

用事って校内アナウンスのことだったのか。

「ここからは生徒会長である僕が代わります。香月さんは王子様のもとに向かうので」

「ちょっ、会長!恥ずかしいですよ!」

何いちゃついてんだよ。

「香月さんは早く行ってきて下さい。このアナウンスを聞いている王子様が嫉妬してますから」

「もう!会長!!」

マジで何だよ。

何でバレてんだよ。

生徒会長、最強かよ。
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