幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
「正確には婚約したんだ」

待って、どういうこと?

話が進みすぎて分かんない。

「最初から話してもらえる?」

「そうだね」

晴くんは嬉しそうに話し始めた。

「振られた後、立ち直ろうと家の仕事をたくさんしたんだ。そんなときに親に許嫁がいることを聞かされたんだ」

晴くんの家らしいな。

「有名な神社の娘みたいで成人女性だと。結婚する気はさらさら無かったのに会ってみて……一目惚れしたんだ」

ロマンチック!

「上品な方で今は付き合えないから、高校卒業と共に結婚しようって約束したんだ」

へー!

「プロポーズは晴くんから?」

「もちろん!男たるもの、それぐらいは言わなきゃね」

カッコいいな。

私もいつか結婚するのかな?
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