幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
相手は玲音がいいな。

玲音以外なんて考えられない。

「じゃあね。彼女と食事会の約束をしてるんだ」

「楽しんできてね!」

晴くんと別れると余計、考えが膨らんだ。

でも、玲音のことばかり。

ご飯を作ってくる時も、テレビを見ているときも、頭の中は結婚でいっぱいだった。

「今日ね、晴くんに会ったんだ」

「……ふーん」

玲音は思いっきり嫌な顔した。

「晴くん、婚約したんだって!」

「は………?」

意外な展開に玲音も驚いていた。

「許嫁に会って、一目惚れしたらしいよ」

「………先越された感、半端ねぇな」

なぜか悔しがっていた。

「幸せそうで良かったよ」

「そうだな」
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