幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
「本当にありがとう」

この気持ちに気づかせてくれて。

「私たちは何もしていないわ。あなた自身が切り開いた道なのよ」

「………うん」

泣きそうになっていると、玲音に頭を撫でられた。

「おいおい、始まってからにしてくれよ」

「ごめん」

つい泣きそうだった。

「友達が二人のこと待ってたわよ」

きっと、魁李や冴月くん、麗華さんや静くんでしょ。

「はーい!」
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