幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
晴くんと話していると私も悪かったような気がしてきた。

やっぱり私からも謝ろうかな。

「りりさんが思ったことをやればいいと思うよ。そういう時は下手に動くと失敗するから。あくまで僕の意見だけどね」

「ありがとう。おかげで私からも謝ろうって気持ちになったよ」

「そっか。りりさんが元気になって良かったよ」

晴くんは本当に優しいな。

「うん!今日は帰るね!」

「待って」

晴くんはポケットから遊園地のチケットを出した。

「これ、四枚貰ったんだ。りりさんがあと二人誘っていいから一緒に行かない?」
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