雨がふったからそれで
確かに少女漫画的展開を考えるなら
家も隣でずっと一緒に育ってきたイツキと

恋に落ちるパターンもありだと思う。


180センチの高身長にバスケ部で鍛えた筋肉。
スポーツ万能でクラスの人気者。
ついでに生徒会長までもやっちゃうという
幼なじみのあたしから見ても完璧人間。


正直イツキがあたしの事が好きなのも知ってる。
これは恋に落ちる展開...

のハズなのに、あたしの心は
一向にときめかない。

イツキのなにが気にいらないのか
明確に言葉にはできないけど...

なんていうんだろうなぁ。


もっとドキドキワクワクしたいんだよ。



変わらない日常から
あたしを拐ってくれる白馬の王子様とか

どこかにいないかな。



そんな贅沢な悩みを抱えながら
教室まで忍足でむかう。

教室の後ろのドアからこっそり入っていった時



「はぁ、お前たちか、、
 初日早々遅刻したのは、、」

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