愛しい人〜二人を繋ぐリング〜【下】
やっぱ分かんない……
悠夜の言葉の意味……
俺は、暫く壁に寄りかかりながらずっとそう考えていた。
すると、足音が聞こえてだんだんその音が近づいてきた。
「ちょっと佐賀原くん?!」
俺はとっさに壁の後ろにあった丁度俺の体がおさまるような隙間に隠れた。。
「なんでこんなとこ連れて来たの?」
俺の目の前に奈菜と佐賀原が現れた。。
…げ。
「だって、教室で話したってちゃんと聞いてくれないじゃん。。」
俺は、じっと二人を見つめた。。
「……んじゃ、何なの?」
「昨日の告白…信じてくれなかったから…」
昨日の告白……
あぁ。。なんかそういえば奈菜が昨日言ってたような気がする。。
「信じてくれなかったからとか、だいたい有り得ないし…佐賀原くんが本気であたしのことが好きとか…」
「なんで有り得ないとか言うの?」
「だって明らか瀬戸先生になんかふき込まれてるんでしょ?」
瀬戸先生…か。。